2005年9月 野分


―汲み出し―
菊花を形作ったジャスミンティー

― 床 ―

― 風炉先屏風 ―
野分の過ぎ去った荒野のススキ

主菓子―(市販のもの)
干菓子―吹き寄せ
(野分の風で吹き飛ばされた木々の葉っぱなど)

― 花 ―
瓦けや野の草を

野分という銘のある茶杓が、ご縁があって峯風庵の道具の仲間入りをしました。

清少納言の枕草子の一節が、鮮明に目に浮かびました。

人生には雨の日も風の日も、台風の日もあるけれど、またがんばろうねという「心萬境随転」の語を床に掛けました。

折りしも、当日は昨年に引き続き、大阪にも台風が接近。
アメリカではハリケーンで大きな被害が。

でも、台風が去った翌朝のあのあっけらかんとした青空、何処で雨風を凌いでいたのか
小さな虫や鳥たちが、何事もなかったかのように、空を飛び、さえずりはじめます。

生きるということを考えさせられます。

2005年8月 見立て道具で楽しむ 南の島のお茶会


―待 合―
煙草盆 線香を焚いて

―汲み出し―
ブルキュラソーのソーダ割り

―床―
円相の軸
大海に浮かぶ島に見立てて

南国の花をココナツの花入れに
敷板はバナナの葉を模して
作られた木彫細工


―香合― 海亀


茶友のたきこさんがこの日のために描いてくれた
風炉先の波の絵が効いてます。
椰子の葉を敷いて、中国の金魚鉢を水指に
(新品ですのでご安心を! )

8月は恒例「南の島のお茶会」です。
私の大好きなインドネシアのバリ島の雑器を中心に、本来は茶道具ではないものを茶道具に見立てて使っています。

床に掛けたお軸と茶筅以外は全て見立ての道具。これだけ、目いっぱい見立て道具が使えて、幸せでした~。

見立て道具は、下手に使うと品がなくなったり、席がうるさくなるのですが、我ながら、今回も成功。これだけやったらサプライズでしょ。
あまりの暑さに、風炉釜をはずして、大きなガラス鉢に氷を入れて冷水点にしました。風炉がないと茶席では香が焚けないので、待合ではバリ島のココナッツの香りの線香を。


薄器はアジアンガラスのコップに
バリ島の小物入れの蓋をあわせたもの
茶杓はマドラーです


ハイビスカスティーの赤い色と
淡雪羹の白がきいている
手づくりの主菓子
銘は「情熱の花」
熱帯魚の形をした
ブルーのガラス皿に盛って


ココナッツの容器に入れた干菓子は
ドライマンゴーとコーヒーピーナッツ